鎌倉時代 過去現在因果経 勝利寺本巻末 Inga-Kyo from Shorin temple in Kamakura period

勝利寺本因果経 鎌倉時代 Inga-Kyo from Shorin temple in Kamakura period

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 鎌倉時代 過去現在因果経 勝利寺本巻末

本紙 縦27×横71cm

上田堪一郎箱書 Tanichiro Ueda wrote on box

本品掲載本

1. 国華 第六拾八編第九冊 第八百十號 明治22（1889）年10月創刊 昭和34(1959)年9月発行 Kokka* 68 edition 9th book No. 810 First issued in 1889 and published in 1959.

*From Wikipedia: Kokka (國華) (lit. 'Flower of the Nation') is a periodical of East Asian art, first issued in October 1889. Kokka was established by Okakura Tenshin(岡倉天心), journalist Takahashi Kenzō (高橋健三), and a patron of the arts who sought to challenge the primacy of Western art in Meiji Japan. Kokka is published in Japanese, with contents and some summaries in English. In 1905 an English-language edition was also published.

2. 日本繪巻物全集 XVI 繪因果経 Japanese Scroll Paintings E Inga-Kyo Kadokawa Publishing Co., TOKYO JAPAN  

以下、「国華 第六拾八編第九冊」より引用。

紀州の大守から高野山の慈尊院内勝利寺（今は退転した）に寄附されたもの。その後、江戸時代の文化7年に修理された。

元々は四巻本の原典を八巻本に二分したうちの一つの巻物で、全巻の長さは五丈八尺、つまり15m以上のあったものが、一度海外に逸脱されたとするが、その後切られたもの。

元々の巻物の際は、巻首に「過去現在因果経第五」とあり、箱の表には「世尊寺殿筆 因果経 五 壱番 勝利寺什 慶恩畫筆」、裏には「于時天文十一壬寅年 当国大守紀伊守様より当寺へ 御寄附不出之経也 勝利寺 三十一世覚浄誌」。※ 天文十一...1542年（室町時代）

巻末には「南紀伊都郡慈尊院勝利寺密寺蔵不出 文化七午仲春下旬修補之事」とある。文化七...1810（江戸末）

絵因果経の通則に従い、下段に経文、上段に絵解きの図を彩絵している。

慶恩は、住吉派の祖で、著名でも不明の人とされ、恐らく勝利寺本の箱書に「慶恩」とは、住吉の介法橋慶忍を誤り伝えたものと通説にある。住吉派を江戸時代に創立するのに、誤読のままでその祖に祭り上げた架空の画家となりそうだ。